| 1998/11/14桐生タイムスより抜粋・ 冬の訪れ告げる風物詩
桐生恵比寿講
えびす(恵比寿・恵比須・蛭子・夷)神を祭る行事がえびす講。えびすは七福神のひとり、もと兵庫県(摂津)西宮神社だが、一般的には事代主命(ことしろぬしのみこと)が、大国といわれる大黒と対をなして祭られる。風折烏帽子(かぎおりぬ)を着て指貫(さしぬき)をはき、鯛(たい)を釣り上げた姿に描かれ、海上・漁業の神、また商売繁盛の神として信仰されてきた。
祭り日は旧暦の十月二十日・十一月二十日・一月十日・一月二十日など各地各様で一定していない。中世末に始まり、江戸時代に盛行した。
桐生では宮本町の山の手、西宮神社の祭りをえびす講といっている。この祭りは春は二月二十日で、秋は十一月十九、二十日に秋季大祭が行われ、桐生市民の間には「こたつを出すのはえびす講から」または「えびす講近くの戌(いぬ)の日」という風習があった。また昔奉公人は「えびす講までは足袋をはいてはいけない」とされていた。今も昔もえびす講は冬の到来を告げる風物詩だ。
同神社の祭神は蛭子命(蛭娼大神)で関東一社。摂津西宮神社の御分霊を勧請した明治三十四年から祭りが始まった。十九日が宵祭、二十日が本祭。商売繁盛のほか、火防除、交通安全、家内安全などに御利益があるといわれる。明治四十一年にできた、本町通りの矢野園前から西宮神社に向かっての参道には数多くの露店が並び、福を求める参拝客でごった返す。
特に”おたから”を売る露店が連なるさまはえびす講ならでは。棒に小判、福升、米俵の張り物などの縁起物が糸でつり下がった”おたから”を売り買いする、威勢のいい露店商と客のかけ引きも見ものだ。
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